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海水浴

 


よくある話ですが、実際に体験したのでお話しします。

私と友達の2カップルで、西伊豆の松崎町の海に海水浴に行った時の事です。
この場所は、海水浴場から少し離れたところで、誰も人がいなおのででプライベートビーチの様でした。
4人は、バーベQを楽しんだり、サンオイルを塗りあったり楽しい時を過ごしました。

5時を回って、”そろそろ、帰ろうか”と言うことになり友達は、最後の一泳ぎをすると言って海に入りました。残りの3人で片づけをしていた時、友達の彼女が、

「あの馬鹿、ふざけてるよ。」

見ると、沖の方で溺れるまねをしています。(私と友達は、伊豆の生まれです。泳ぎは達者です。)

「相手にしなくていいよ。」

無視して、片づけをするのですが、やはり、溺れるまねをしています。

「まだやってるよ。でも、ほんとかな」

ちょっと心配になり、私は、様子を見に向かいました。

友達まで5m位に近づいたとき、溺れるまねを止め、こちらに夢中で泳いできました。”やっぱ、だましてな。”と思いましたが、

「逃げろ!」

と言いながら賢明に泳いでくるのを見て、なにやら怖くなって私も岸に向かって泳ぎ帰りました。

「何が有ったんだよ。びっくりさせやがって」

少し腹が立っていましたが、尋常ではないので彼に問いただしました。彼が言うには、気持ちよく泳いでいたのだが、沖まで行った時、ふくろぎのあたりに何かふれるものがあった。クラゲか何かだと思い、気持ちが悪いので払ったり確認したりしたが何もない。立ち泳ぎで回りを確認していたとき、いきなり、袋はぎに激痛が走り体が沈み始めた。激痛と言っても”こむら返り”の痛さではなく何かに噛まれた、又は、捕まれたと言う感じだったようです。
最初片足だったのが、両足になり、腰のあたりになっていったそうです。いくらもがいても、その何かから逃れられなかったそうです。友達は、”もう駄目かなぁ”と思いましたが、根性でがんばったそうです。(海に沈むのを)
そのうち、私が近くに来た途端、その激痛が止み 周りに何か居ると思ったので夢中で逃げてきたと言うことです。

痛かったと思しき箇所を見ると、両足と腰の辺りに細い傷(赤い線の様になって)が付いていました。よく見ると、上の方から下に向かって傷が付いています。丁度、紙で手を切ったような傷が何本も付いていました。友人曰く

「すげー、怖かった。あそこには何かがいるよ。俺はもう此処にはこない。」

結局、何か分かりませんが、何かの曰く付きの場所だったのでしょうか。。