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9話



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車を走らせていると、よく見かける光景に 無惨にも車に轢かれてぺちゃんこになってる猫の死体をがあります。
時には、まだ轢かれたばかりの新鮮な死体も見かけます。

仕事の関係で帰りは11時を回ることが多くあります。
私の帰宅ルートは、会社から家までの間に山があり、峠道を越える為、猫をはじめ、狸、いたち、時にはイノシシにも出会うことが有ります。(伊豆の田舎です。)

ある晩、11時を過ぎて車で帰宅途中、左の茂みから一匹の猫が飛び出してきました。私は、急ブレーキをかけましたが明らかに間に合いません。猫は、こちを見て車の進行方向を塞いでいます。
猫と目が合いました。と同時に ドドンッ と車の底からの音が車内に響きます。
経験した人はわかると思いますがあの何ともいえない何かを轢いた感じの音とショックです。

「あー!やっちゃった」

私は、可哀想と思い、轢いた猫を道路の脇に移動してやろうと車を止めて轢いたであろう場所まで戻りました。だが、猫の死体は有りません。痕跡も皆無です。

「あれ。おかしいな」

あのショックですから致命的な状態なはずです。血痕の後もありません。

「まあ、いいか」

とその日は帰宅しました。帰宅してから、ちょっと気持ちが悪いため車に塩を振りかけました。

そんなことが起こって何日かたって、再び、残業で遅く帰ることが有りました。その時は忘れていたのですが、ドドンッ 又、音とショックが車内に響きます。それ以外にも、タイヤが何か柔らかいが堅い芯が有る感じのものを踏んだショックも加わりました。

「又、やっちゃったかな。」

今度も車から降りて確認したのですが、痕跡が有りません。タイヤも確認したのですがやはり血のり、猫の毛等は、痕跡が有りません。
その時、前回もこんな事が有ったな。そう言えば、この前もこの辺りだったな、と思い出し だんだん気味が悪くなってきました。こうゆう状態になると周りから何かに見られているような、襲われそうな気がして、怖くなった私は急いで車に戻り帰宅しました。

その次の帰宅時も、同様な事が何回かあり、現在は帰りのコースを変えています。

私、または、私の車は呪われているのでしょうか?
最初の猫も本物の猫を轢いたのか、今となってはわかりません。