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見知らぬ町並み

 


私の家は、海岸線の漁師町に有ります。これは、高校時代の話です。

私の家から高校までは、歩いて40分位の山道を上ったところにあります。国道周りでバスも走っていましたが、山道を歩いて通学していました。
この山道の途中に私のお気に入りの場所があります。ここからは自分の町とその先の海が一望できます。帰宅途中に必ず立ち止まって眺める事を日課としていました。

ある日、部活が終わっての帰宅の為、6時過ぎになっていたと思います。その日は、なぜか霞がかかった様な天気で何となくいやな気分でした。いつもの道で家路を急ぎました。そして、いつものお気に入りの場所で自分の町を見ようと立ち止まりました。だがいつも見る町並みと海が違います。見慣れない町並みが続いているのです。暫くの間見とれていました。

「このまま帰ってもいいのかな」と不安になりその日は学校まで戻りバスで帰宅の途につきました。

翌朝、いつもの様に通学途中お気に入りの場所では、自分の町の町並みと海が眺望できました。
あの日、あのまま 歩いて帰っていたらどうなっていたのでしょう。別の町(異次元)に行ってししまったのでしょうか。いまでも謎です。