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エレベータ

2001/03/03


残業続きでへとへとになっています。

最近、体験した話です。
外回りから帰って、エレベータに乗り込みました。
事務所のある5階のボタンを押しドアの方を向いて顔を上げ、階層を指定する インジケータでエレベータが上がって行くのを確認していました。
1階、2階と上がっていくうちに、

「カサッ」

と紙袋を押すと出る様な音がしました。
顔を後ろに向け様と半分くらい動かしたとき女性の姿が見えました。
余り、露骨に振り向くといやらしいと思われるので(と思ったので)そのまま顔を戻し、 インジケータを見ていました。

5階着き、エレベータから降りドアが閉まる寸前に後ろを振り返ると20歳前後の髪の長い女性が見えました。
ドアは閉まり、

「なかなか、可愛いようだったな。」

などと思いながら事務所へ向かおうとした時、

「あれ、1階から乗った時は1人だったよなぁ」

と気が付きました。
再度、エレベータを見ると5階で止まったままです。

「えぇー。」

エレベータの下りボタンを押しました。
開いたドアの向こうには、誰もいませんでした。
この時、初めて恐怖が襲い事務所まで駆けていました。

事務所では、上司が1人残っていて今の話をすると、

「寝ぼけてんじゃないの。」

と一笑されました。

その日は、階段から帰ったのは言うまでもありません。

<toriさん>