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帰郷

2000/08/10


この間、不思議な体験をしました。
怖い話ではありません。

東京の杉並区に住んでいるのですが、実家は、静岡県の田舎です。
先日、7年ぶりに実家に帰りました。
電話での連絡は取っていたのですが帰郷するのは物凄く久しぶりでした。

「町も変わっているのかなぁ。」

などと思いながら、夜の10時頃駅に到着しました。
思いっきり深呼吸をすると、この町独特の海の匂いの様な懐かしい香りがします。
改札口へ行くと昔の様に駅員が切符を回収しています。

「着いたんだぁ。懐かしいなぁ。」

駅を出て家路に向かう途中、目にする昔と変わらない商店街、町並み、目印になる様な大きな邸宅、小学校など、昔と全く変わらない故郷がそこには有りました。

子供の頃通った駄菓子屋の前を通るとき、

「ここ、まだやってるんだ。明日、行ってみよう。」

などと、思いながら実家に着きました。

家では、久しぶりの母さんの手料理を食べ楽しい一時を過ごしました。

「あんたが出て行ってから、この町も変わったからねぇ。」

と母親が言うので、

「全然変わってないよ。あの駄菓子屋もあったし。」
「何言ってるの、あそこのおばあさん亡くなってからあの駄菓子屋は取り壊されてアパートになってるよ」
「でもさっき有ったよ。」

とまあ、こんな具合の会話でおかしいと思いましたが翌日駄菓子屋に行ってみれば分かるとその晩は寝ました。

翌朝、実家の周りを歩いて驚きました。
昨日帰って来た時は、昔のままの町並みを見ながら帰ってきたと思っていましたが、昨日有った駄菓子屋は無くなっていて変わりに綺麗なアパートが建っていました。
町は区画整理が進んだように綺麗な住宅街になっていました。
駅の方まで足を進めると、昔と変わらないと思っていた商店街も綺麗なアーケードになっていました。

こういう事って有るのでしょうか。
昨夜、見て歩いた、昔ながらの光景はいったい何だったのでしょうか。
不思議な気持ちで一杯出したが、今はもう存在しない昔の町並みを見れてなんだか良かったと言う感じ一杯です。

ちなみに、駅の改札も自動改札になっていて、昨日切符を渡した出てきた昔の改札とは全然違っていました。


<Mさん>