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幼児体験

2000/07/27


こんばんは。

一気に全部読ませていただきました。
その中で、誰もいない所に向かって幼い子供が

「ばいばい。」

などと言って、”怖い体験をした”等のお話が有りましたが私の経験からきっとこんな状況だったのだろうと思ったのでお話します。

私がまだ幼稚園だったころ、横浜のある遊園地へ両親と遊びに行った時です。
観覧車の前で順番をひたすら待っていました。
とても退屈だったのですが、ある時点からその退屈さが無くなりました。
最初は気が付かなかったのですが、同じ年代の男の子が私の前にいて、私の方に振り返っては、

「べーっ。」

とか変な顔をするとかしています。思わず、

「ププププッ」

と吹き出したりしてしまいました。 母親は、

「どうしたの?」

と聞きますが、前の子供に夢中でずっと笑っていました。

「気持ち悪い子だね。何笑ってるの。こっちを向きなさい。」

ちょっと、怒った口調で言うので、私は母親の顔を見て、

「だって、前の子がおもしろいんだもん。」

すると母親は、

「そんな子、どこにいるの。」

その子のいた前方を再び見ると大人の背中(お尻)が間近に見えるだけでした。

「あれ、おかしいな。さっきは、ここにいたのに」
「なに、馬鹿なこと言ってるの」

私は、腑に落ちない気持ちで一杯でした。

その後、私たちの番が来て両親と3人で観覧車に乗り込みました。
暫くして(2メートル位上がったとこで)、さっきの子が下にいることに気が付きました。
その子は、私に向かってバイバイをしています。私も、彼に向かって、

「バイバイ」

と言って手を振りました。

「誰に、言ってるの」
「下に、さっきの子がいるの」

両親は、私の示した所を見ると、

「何馬鹿なこと言ってるの。そんな子いる分けないでしょ。」

最初、その子に気を取られて気が付きませんでしたが、その子の立っていた場所は大きな池の真上でした。

幼い私は、その子を見、確かにコミニュケーションを取っていました。
その時、子供ながらにも

「大人には、見えないのかな」

と思いました。

当時は、知らない子でも、同年代の子と遊ぶのは非常に楽しかった。
その時も、その子と一緒に

「遊びたかったのに」

と思っていました。

子供同士波長が合うと見えるようになるのでしょうか。
その子は普通の子供と全く同じでした。
違うところと言えば、急に見えなくなったりしてしまう事と、大人には見えないと言うことだけです。

子供が誰もいない場所に向かって笑っていたり、

「バイバイ」

したりしている時は、子供だけに見える楽しい遊び相手が必ず近くにいます。
親心としては心配ですが、当の本人は楽しんでいます。
頭ごなしに怒ったり、気味悪がったりしないで下さい。

犬とか猫も何もない空間に向かって何かがいるような素振りを見せます。
その多くは小さな昆虫とかだと思いますが、全てそうだとは言いきれないのではないでしょうか。

この場合も、私の子供の頃と同様に何か楽しいもの(怖いもの)が近くにいる状況だと思います。

<横浜のT.Hさん>