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テープの声

2000/07/31


この話は、あくまで自分で経験したものではなく、友人の体験談を聞いたものです。

愛知県一宮市から岐阜県へ入ったすぐの民家のうちの一軒で起こった話です。
もともとその家は、昔一家心中をして、今は家だけが昔のままの状態であります。
(自分も一度行きましたが、あまりの怖さに入り口まで行って引き返しました。)
ちなみにその家は、けっこう広く、門を入ると庭になっており、その奥に大き目の家が建ってます。

ある夜、友人が友達を引き連れ肝試しに行きました。
その友人は、その時テープレコーダーを持っており、録音しながら入っていきました。
そして、玄関から入る時、友人は、ふざけて

「お邪魔しまーす。」

と言いながら入っていき、最初に応接間らしき部屋へ行きました。
部屋は昔のままながらも時間がかなり経っているのでぼろぼろになっており、何もめぼしいものが見つからなかった友人は、またそこで

「何もないじゃん。」

と言ったそうです。

その後、他の部屋をまわり、帰りがけに

「お邪魔しましたー。」

と言って出てきて、車に乗り込みました。
そこで、彼らは録音したテープを巻き戻しつつ聞いたところ、

「お邪魔します。」

の後には、

「いらっしゃい。」

という女の声が聞こえ、次に

「何もないじゃん。」

と言った後には、同じように

「何もお構いできなくてすいません。」

という声が入っており、そして、最後の

「お邪魔しましたー。」

という友人達の声の後に

「待てぇ〜!」

という叫び声が入っていたそうです。

その後、友人の身には何もないそうですが、昼でも入るのはかなりの勇気がいります。



<大輔さん>