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七不思議めぐり

2007/04/21


私は昔から七福神とか七不思議とかの場所を回るのが好きなんです。

この七がつく場所は観光地に多いのですが少しヤラセが多く本当に歴史があるところでも
なんとなく興ざめしてしまいます。
でも、長年の行った場所の中には 感動 神々しい 怖い 等、本物と思われる場所もたくさんあります。
その中でも、ある田舎の七不思議めぐりをした時のお話です。
この場所は、観光地化されてなく、人もめったに訪れない様な所で朽ちていたり、苔むしていたりと
もの凄い雰囲気をもつ場所でした。
スタートの場所から5番目の場所までは比較的容易に行けたのですが、本当に山の中とか
絶壁を縫って走る細い道を行くとか、かなりの場所で 勿論、地元の人とさえも会わないような
ところでした。
6番目の場所は、あるお寺の境内のご神木だったのですが地図を頼りに入っていった森で
いくら探しても見つからないのです。
但し、舗装されていないが、ちゃんとした道だったので迷うことはなかったのですが
ぜんぜん見つかりません。
もう、諦めて7番目に向かおうとしたとき、

「どうしたね?」

後ろを振り向くと毛皮のちゃんちゃんこを羽織った60代のおじいさんが居ました。
最初は、猟師だと思ったのですが鉄砲も持ってないので山仕事の人かと思いました。
いつもはこんな場所で急に現れれば不信に思うのですが、どう言う訳か不信に思わなかったんですね。
私は、これこれこう言う訳でと6番目の場所を探していると言うと
おじいさんはそこへ連れて行ってくれることとなり、私はおじいさんの後についてゆきました。
どの位歩いたでしょう。
私はへとへとなのですが、おじいさんはぐんぐん進んでゆきます。
さすが、山の人。 等とは言ってられません。

「おじいいさん。まだですか?」
「もう少し。」

どんどん、森の奥へ進んで行きます。

「おじいいさん。まだですか?」
「もう少し。」

と何度も同じ様なやり取りをしながら、一時間ほど歩いたでしょうか。
おじいさんとのやり取りで”?”と言うところに気がついたのです。

「おじいいさん。まだですか?」
「もう少し。・・・・」

おじいさんが「もう少し」と言った後何か聞こえるのです。
注意してよ〜く聞くと、

「もう少し。・・・・」

「もう少し で・・・」

「もう少し で死ぬから・・」

ぎょっとした私は、立ち止まり

「ちょっと、何いってんだよ。」

その直後、振り返ったおじいさんは、「ニヤッ」と笑い私を見ています。
その顔は、この世のものとは思えない醜悪な顔でした。
思わず目をそらし、再び元の場所へ目を向けるとそこには森の木々がそびえているだけでした。



<男性さん>