やはり、鳥でしょうか。

2002/09/25

不思議でも何でもない話かもしれませんが．．．。

それは、新しい家に引っ越したことから起きています。
ちょうど、今まで住んでいたアパートが契約更新のついでに家賃も上げると 大家に通告され、頭にきたのとかなり長く住んでいたので心機一転のつもりで 平屋の一戸建て借りました。
値段は安く、それに比例して建物はかなり古いものです。
屋根はトタン張り、玄関の戸はベニヤでできているような安易な造りです。

この家で何が怖いかと言うと夜訪れる何ものかのことです。
特に実質的に害があるわけではないので今も継続して住んでいますが 少し寝不足になっています。
引っ越し初日、片づけも終わっていない状態で何とか布団を引き就寝しました。
暫くすると屋根の上に何かが飛んできました。

「カタンッ、タンタンタンッ」

ちょうどカラス位の鳥がトタン屋根の上に降り、ぴょんぴょんと跳ねている感じの音です。
ご存じのように、トタン屋根って何かが乗っていたりするとあの独特の音がしますよね。
また、普通の音の１０倍くらいうるさい音になりますよね。
私は初日こそ我慢していましたが２日、３日経つに従って非常に頭に来て外に出て石でも ぶつけてやろうと思いました。
４日目の夜中、例の音がしてから外に出て石をつかんで屋根に投げました。

「カンッ　カンカンカン」

と石の転げる音はしますが鳥が飛び立つ音、姿は見えませんでした。
その晩は同じ様なことを２，３度繰り返しましたが、鳥らしき姿は見られませんでした。
翌日は、夜中の１２時から外に出ていて正体を確かめようと思ったのですが２時を回っても カラスは現れませんでした。
あきらめて部屋に戻り布団の中にはいると、

「カタンッ、タンタンタンッ」

と現れました。
不審に思いましたがこの時点ではまだカラスの仕業だと思っていたので翌日友達を呼び 夜中の１２時に友達に外で隠れて待機して貰い、自分は部屋の中にいました。
作戦は、外の友達が屋根に訪れるものを確認し石で撃退する。
その後、その正体を教えて貰うと言う段取りです。
１２時半頃、

「カタンッ、タンタンタンッ」

と屋根の上の音を確認しました。
しかし、迎撃した音、友達からの報告がありません。
窓から友達の隠れているところを確認しますが動きがありません。
例のものは相変わらず飛び跳ねています。
私は業を煮やし外に出て屋根を見上げましたが何もいないようです。
その時、

「なんだよぉ。やめるのか？」

と友達が出てきました。

「おまえ、ちゃんと見てなかったの。さっき、来ただろう。」
「何も来てないぜ」

その晩は、月明かりで回りが良き見えていました。
２人で部屋に戻って、

「さっきは何もいなかった」
「いや、来たはずだ。」

等の押し問答を続けていました。
すると、

「カタンッ、タンタンタンッ」

と音がします。
その時友達が、

「鳥ってさぁ、夜は鳥目で飛び歩かないんじゃないの」

と言い、確かに！と納得しました。
相変わらず屋根の上では飛び跳ねています。
２人で同時に部屋を飛び出し屋根の上を、夜空を、仰ぎ見ましたが何もいませんでした。

「関わらない方がいいんじゃないの」

友達の忠告がグッと胸に突き刺さりました。

その後、何も害は無いのでそのままですが毎晩、お祭り騒ぎをされています。

やはり、鳥でしょうか。それとも．．．．．。


＜Ｙ．Ｋｏｎｄｏさん＞