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川の怪

2000/10/10


部活動が終わっての下校途中、友達4人で事です。

「あ〜。今日も疲れた。腹もペコペコだよ。」

たわいない雑談をしながら4人で歩いていました。
いつもの帰り道を進んで、いつも渡る橋を渡り、渡った直ぐの横道を 曲がって土手の上(車が通れます。)を歩いていました。
その土手は、45°位の勾配を10m位降りると河原となります。
所々河原に降りる小さな道(獣道の様な小さな、草が生えていないだけの小道) があるのですがそれ以外は、雑草に覆われた斜面が続き、とてもじゃないですが 人が降りては行けません。

突如、本当に突如に1人の友達が、

「ペペッペェ〜。@#$%〜。」

と何を言っているのか分からない意味不明な言葉を大声を張り上げて河原に 駆け下りて行きます。
先ほど説明した小道でなく雑草に覆われた斜面を平地を駆ける様に物凄い勢いで 駆け下りて行きます。

「お、お、お、大変だ。」

残った3人で追いかけようとしましたが駆け下りていった所はとても降りられる 状態ではありません。
3人で河原に降りられる小道を探して、河原に降りました。 先ほどの友達は川の縁にしゃがんでいます。
3人は、その友達の所へ足早に向かいました。

「おい。どうしたんだよ。」
「ヘヘヘヘッ。@#$%〜。@#$%〜。」

背中越しに声を掛けましたが、薄笑いを浮かべてぶつぶつ意味不明な言葉を発しながら、 河原の石を積み上げていました。
その友達の世界に踏み込んだら何をされるか分からないと言うとても恐ろしい雰囲気でした。

3人は、暫く唖然としてその友達の後ろからその光景を眺めていました。
暫くして、突然立ち上がり、

「ペペッペェ〜。@#$%〜。」

と意味不明な言葉を叫びながら川に中へ向かいます。

「これはまずい!」

何となく嫌な予感がして、3人はその友人を引き留めました。
振り向いたその友人の顔色は真っ赤で、目はそれ以上に充血し物凄い形相なのですが 口元だけは緩んでいると言う有様でした。

「わぁ〜。」

3人は思わず掴んだ腕を放してしまいました。
その拍子に、その友人はつまずいた形になりモロに川の中に倒れ込んでしまいました。
その途端、正気に返ったのか、

「ぐうぇ〜。」

と水を飲んだらしく夢中で川から起きあがったその友達は、何がなんだか分からない様な顔をして、

「お前ら、何すんだよ。」

と怒気ををあらわに3人をに文句を言ってきました。
私たち3人は、

「はぁ〜、よかった。」

とその場にしゃがみ込んでしまいました。

その後、今までの経過をその友達に説明しました。
例の如く、その友達は一切それまでの記憶が有りませんでした。

「まあ、とりあえず帰ろう。」

とその場を立ち去ろうとした時、川の流れの音にかき消されてしまう様な声で、

「ペペッペェ〜。@#$%〜。」

と、川の方から聞こえてきました。
4人は、顔を見合わせたと同時に、ダッシュでその河原を後にしました。

あれは何なのでしょうか。
幽霊、と言うよりは何かの妖怪ではないかと言う話になり、色々考えましたが分かりませんでした。

「もしかしたら、河童かも知れないね。」

と言う結論となりましたが、定かではありません。


<M.Mさん>


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このお話は、
メルマ ”おばけの世界★心霊体験談★” で紹介されたものです。

(ちびりん)