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時計

2000/09/25


こんにちは暁政です。

前の「学校」に続きもう一話送らせていただきます。

ある高校であった話です。
その高校の野球部での事です。
練習後、部室で一人の部員がこう言いました。

「おい、俺の腕時計知らないか?」

一人、一人に聞いても首を横に振るばかり、まあどこかで落としたんだろうと思いその日は終わりました。
次の日また、昨日とは違う部員が腕時計がないと言い出したのです。
さらに隣にいた部員もないと言い出しました。
そしてまた一人、また一人と腕時計がないと言い出すのです。
これはただごとではないと部長が、一つの案を出しました。

一人が部室に残り見張っていると言う事です。
その案にみんな賛成し実行しました。
おかげで時計がなくなる事はなくなりました。

それから数ヶ月経ち学校に泊りがけの合宿が始まりました。
その夜の事です一人の部員が夜中ふっと目が覚めました。
みんなの荷持つをガサガサあさっている何者かがいます。

「誰?」

と声を出した突端、

「ダッダッダッダッダ」

と二階への階段を上っていきました。

「時計泥棒だ!!!」

と察知しました。

すぐみんなを起こして先生にも報告しました。
先生は木刀を持ちみんなで階段をかけ上りました。
何しろ旧校舎は二階建てで二階は外に出る道はありません。
みんなで手分けして捜しました。

でも見つかりません。

「消えた!?」

と思いましたが一人が、

「便所ではないか。」

と言いました。
そうです。
ここには滅多に使われることが無い便所がある事を思い出しました。

みんなでトイレに行きました。
一つ、一つ調べました。
そして最後に一番奥のトイレが鍵が掛かっている事に気付きました。
そして先生がドアを蹴破りました。

そこには男の首吊死体がありました。
それだけでも驚きましたが、何と、コートの中に何十個もの腕時計が

「チクタクチクタク」

と不気味な機械音を発していました。


<暁政さん>