昔 話



ベーゴマ

 


よく遊びました。

バケツに厚めのビニールシートをかぶせて紐で止めその上でバトルを始めます。
バケツの周りには何人かの仲間が紐で巻いたベーゴマを持って待機します。

「せーの!」

かけ声と同時に、みんな一斉にベーゴマを投げ入れます。
私たちがやっていたルールは、最後に残ったベーゴマの持ち主がバケツからはじき飛ばされているベーゴマ、バケツの上で止まってしまったベーゴマ、投げたけどそのままバケツの外にとばしてしまったベーゴマを取得することが出来ます。
達人がいて20x20cmのブリキの箱一杯(推定300個)持っている奴もいました。

一種の勝負事/賭事なので私の母親などは余りいい顔をしませんでしたが、負けたときの悔しさ、相手の無情さなど良い社会勉強させて貰ったと思っています。

ベーゴマは、2種類有り1つは薄型のもので”ベーゴマ”と呼んでいました。もう一つは、円錐形のとんがり帽子の様な”しったか”と呼んでいたものが有りました。

”しったか”とは、伊豆の海に生息する貝(ゆでて食べると美味い)と同じ形なのでそう呼んでいたのだと思う。(推測)
”しったか”は、ベーゴマに比べると厚みがあるので紐が巻きやすく初心者向きであった。しかし、ベーゴマとの戦いでは簡単に負けてしまいもっぱら小さい子供が2部リーグの様な形で遊んでいた。

ベーゴマは、そのままで使うよりは改造した方が断然強くなります。
1つの方法は、”針”と呼ばれるものでベーゴマの底部(接地面)をヤスリで針の様に削ります。すると、回転スピード、回転力が向上しノーマルのものよりも格段に強くなります。みんなも改造を施しているのでいかに細く鋭利に削るかがポイントになります。
但し、何でもそうですが、道具(ベーゴマ)の改造よりは自分の技術力(技)が勝負を決めろのは言うまでもありません。
もう一つは、禁じ手となりましたが、ベーゴマの上部(絵が描いてあるところ)に火で溶かした鉛を流し込み重量を増す方法で、格段に強くなります。
しかし、鉛を手に入れる事は困難で有るため私たちの間では禁止となりました。(余りにも強かったため)

ベーゴマの上部の絵の部分は、確か”王”、”長島”だとかの文字が書いてあったと思うが忘れました。



  



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